登録販売者はいつから国家資格になったの？
「登録販売者って、最近よく聞くけど、国家資格なの？いつからそうなったんだろう？」
ドラッグストアや薬局でよく見かける登録販売者。身近な存在だけど、その資格について詳しく知っている人は意外と少ないかもしれません。
この記事では、登録販売者という資格がいつから国家資格として認められるようになったのか、その背景や制度の変遷について、初心者にもわかりやすく解説していきます。
「登録販売者」という名前は知っていても、その歴史や資格の重要性について深く理解している人は少ないはず。この記事を読めば、登録販売者という資格に対する理解が深まり、より安心して薬を購入できるようになるでしょう。
登録販売者とは？ どんな役割があるの？
まず、登録販売者とはどんな資格なのか、簡単に見ていきましょう。
登録販売者は、一般用医薬品（かぜ薬や鎮痛剤など）の販売を担う専門家です。薬剤師がいない時間帯でも、お客様の症状を伺い、適切な薬を選んでアドバイスすることができます。
つまり、私たちの健康を身近な場所でサポートしてくれる、頼りになる存在なんです。
登録販売者は国家資格なの？
結論から言うと、登録販売者は国家資格です。
ただし、厳密には「名称独占資格」という種類の国家資格になります。これは、登録販売者という名称を使って仕事ができるのは、資格を持っている人だけ、という意味です。
登録販売者という資格が、国によって認められた専門資格である、ということは覚えておきましょう。
登録販売者制度はいつから始まったの？ その歴史を紐解く
では、登録販売者制度は一体いつから始まったのでしょうか？その歴史を紐解いてみましょう。
制度創設の背景：医薬品販売の自由化
登録販売者制度が誕生したのは、2009年のことです。
それまで、一般用医薬品の販売は、薬剤師または薬種商という資格を持つ人のみが認められていました。しかし、規制緩和の流れの中で、医薬品販売の自由化が求められるようになります。
そこで、一般用医薬品の販売を担う新たな資格として、登録販売者制度が創設されたのです。
登録販売者制度の誕生：2009年
2009年6月1日に改正薬事法（現在の医薬品医療機器等法）が施行され、登録販売者制度がスタートしました。
これにより、一定の要件を満たす人が登録販売者として登録され、一般用医薬品の販売に従事できるようになったのです。
薬種商との違い：より身近な存在へ
登録販売者制度の創設により、以前からあった「薬種商」という資格は廃止されました。
薬種商は、特定の地域でのみ医薬品販売が認められていたのに対し、登録販売者は全国どこでも働くことができます。
また、登録販売者は、より幅広い種類の一般用医薬品を販売できるようになりました。
これにより、ドラッグストアや薬局など、より身近な場所で医薬品を購入できるようになったのです。
制度改正：実務経験要件の緩和
登録販売者制度は、創設以降も何度か改正されています。
大きな改正点としては、実務経験要件の緩和が挙げられます。
以前は、登録販売者として働くためには、一定期間の実務経験が必要でしたが、改正により、実務経験がなくても登録販売者として登録できるようになったのです。
ただし、実務経験がない場合は、「管理者要件」を満たす登録販売者の指導・監督の下で働く必要があります。
登録販売者になるには？ 試験や資格取得方法を解説
登録販売者になるためには、都道府県が実施する登録販売者試験に合格する必要があります。
ここでは、試験の概要や資格取得方法について解説します。
受験資格：誰でも受験できる？
登録販売者試験には、受験資格は特にありません。
年齢、学歴、国籍に関係なく、誰でも受験することができます。
ただし、医薬品販売に関する業務に携わることができない欠格事由に該当する場合は、登録販売者として登録することはできません。
試験内容：どんな問題が出るの？
登録販売者試験は、医薬品に関する専門知識や、医薬品の適正使用に関する知識などが問われます。
具体的には、以下の5つの試験科目があります。
1. 医薬品に共通する特性と基本的な知識
2. 人体の構造と機能
3. 主な医薬品とその作用
4. 医薬品の適正使用と安全対策
5. 薬事関連法規・制度
試験は、マークシート形式で行われ、各科目で一定以上の点数を取る必要があります。
難易度：合格率はどれくらい？
登録販売者試験の難易度は、都道府県によって異なりますが、一般的には合格率40～50％程度と言われています。
国家資格の中では比較的取得しやすい資格と言えますが、しっかりと対策をして臨む必要があります。
試験対策：どうやって勉強すればいい？
登録販売者試験の対策としては、以下の方法が挙げられます。
自分に合った学習方法を見つけ、計画的に勉強を進めることが大切です。
資格取得後の手続き：登録申請を忘れずに
登録販売者試験に合格したら、都道府県に登録申請を行う必要があります。
登録が完了すると、登録販売者として働くことができるようになります。
登録販売者の仕事内容：どんな場所で働くの？
登録販売者は、主にドラッグストアや薬局で働いています。
ここでは、登録販売者の具体的な仕事内容について見ていきましょう。
一般用医薬品の販売：お客様へのアドバイスも
登録販売者の主な仕事は、一般用医薬品の販売です。
お客様の症状を伺い、適切な薬を選んでアドバイスをしたり、薬の使用方法や注意点などを説明したりします。
医薬品の管理：品質を保つために
医薬品の品質を保つために、在庫管理や陳列、温度管理なども行います。
店舗運営：売り場作りや販売促進も
店舗によっては、売り場作りや販売促進、レジ業務なども担当することがあります。
その他の業務：健康相談や介護相談も
近年では、医薬品販売だけでなく、健康相談や介護相談など、地域住民の健康をサポートする役割も担うようになっています。
登録販売者の給料や将来性：どんなキャリアパスがある？
登録販売者の給料は、勤務先や経験年数によって異なりますが、一般的には年収300万円～400万円程度と言われています。
ここでは、登録販売者のキャリアパスや将来性について見ていきましょう。
キャリアパス：店長やエリアマネージャーも
登録販売者として経験を積むと、店長やエリアマネージャーなど、管理職へのキャリアアップも可能です。
また、専門性を高めるために、特定の分野の医薬品に関する知識を深めたり、健康相談に関するスキルを磨いたりすることもできます。
将来性：高齢化社会でますます需要が高まる
高齢化が進む日本では、セルフメディケーションの重要性が高まっています。
登録販売者は、身近な場所で医薬品に関するアドバイスを提供できる専門家として、ますます需要が高まると考えられます。
独立開業：自分の薬局を持つことも
登録販売者として経験を積んだ後、自分の薬局を開業することも可能です。
地域住民の健康をサポートする、やりがいのある仕事です。
登録販売者に関するQ&A：よくある疑問を解決
ここでは、登録販売者に関するよくある疑問についてお答えします。
Q1. 登録販売者の資格がないと薬は売れないの？
A. 一般用医薬品のうち、第一類医薬品は薬剤師のみが販売できます。第二類医薬品、第三類医薬品は、登録販売者も販売することができます。
Q2. 登録販売者の資格はどこで使えるの？
A. ドラッグストア、薬局、コンビニエンスストア、スーパーマーケットなど、一般用医薬品を販売している場所で働くことができます。
Q3. 登録販売者の資格は通信講座でも取れる？
A. はい、通信講座でも取得可能です。ただし、実技試験がある場合は、スクーリングが必要になる場合があります。
Q4. 登録販売者の資格は独学でも取れる？
A. はい、独学でも取得可能です。ただし、試験範囲が広いため、計画的に学習を進める必要があります。
Q5. 登録販売者の資格はどんな人が向いている？
A. 人と接することが好きな人、医薬品に関する知識を深めたい人、地域住民の健康をサポートしたい人などに向いています。
まとめ：登録販売者資格で医薬品販売のプロを目指そう
この記事では、登録販売者という資格がいつから国家資格として認められるようになったのか、その背景や制度の変遷について解説しました。
登録販売者は、一般用医薬品の販売を担う専門家として、私たちの健康を身近な場所でサポートしてくれる、頼りになる存在です。
高齢化が進む日本では、登録販売者の需要はますます高まると考えられます。
あなたも登録販売者の資格を取得して、医薬品販売のプロを目指してみませんか？
