簿記3級:帳簿の種類と役割をわかりやすく解説
「簿記3級の勉強を始めたけど、帳簿って何?」「種類がたくさんあって、何が何だか…」
簿記3級の学習を始めたばかりだと、帳簿の種類や役割について疑問がいっぱいですよね。
大丈夫!この記事では、簿記3級で押さえておくべき帳簿の種類と役割を、初心者さんにもわかりやすく解説します。この記事を読めば、帳簿の基本をしっかり理解し、日々の学習に自信を持って取り組めるようになりますよ!
帳簿って何?なぜ必要なの?
帳簿とは、簡単に言うと「お金の出入りや取引を記録するノート」のこと。
会社や個人事業主は、日々の経済活動を帳簿に記録することで、経営状況を把握したり、税務申告をしたりすることができます。
簿記3級の試験でも、帳簿に関する知識は必須!帳簿の種類や役割をしっかり理解しておくことが、合格への第一歩となります。
主要簿と補助簿:2つの種類を解説
帳簿には、大きく分けて「主要簿」と「補助簿」の2種類があります。
それぞれの役割を理解することで、帳簿全体の仕組みがグッと理解しやすくなりますよ。
主要簿の種類と役割:仕訳帳と総勘定元帳
主要簿は、会社の経済活動を記録する上で、中心となる帳簿です。具体的には、「仕訳帳」と「総勘定元帳」の2つがあります。
仕訳帳:すべての取引を記録する
仕訳帳は、日々の取引を発生順に記録する帳簿です。
取引を「借方」と「貸方」に分けて記録する「仕訳」という形式で記載されるのが特徴です。
例えば、現金を100円で商品を仕入れた場合、以下のように仕訳帳に記載します。
| 日付 | 勘定科目 | 摘要 | 借方 | 貸方 |
| :—– | :————- | :—– | :— | :— |
| 2024/05/16 | 仕入 | 現金仕入れ | 100 | |
| | 現金 | | | 100 |
仕訳帳は、すべての取引を網羅的に記録するため、会計処理の出発点となる非常に重要な帳簿です。
総勘定元帳:勘定科目ごとの残高を管理
総勘定元帳は、仕訳帳に記録された取引を、勘定科目ごとに集計・記録する帳簿です。
勘定科目とは、現預金、売上、仕入など、取引の種類を表す名称のこと。
総勘定元帳を見ることで、それぞれの勘定科目の残高を把握することができます。
例えば、「現金」という勘定科目の総勘定元帳には、現金の収入と支出が記録され、最終的な現金の残高が分かります。
仕訳帳から総勘定元帳への転記方法
仕訳帳に記録された取引は、総勘定元帳の該当する勘定科目に転記されます。
この転記作業は、手作業で行うこともできますが、会計ソフトを使用すれば自動的に行うことができます。
転記を行うことで、仕訳帳に記録された個々の取引が、勘定科目ごとに集計され、会社の財政状態や経営成績を把握するための基礎データとなります。
補助簿の種類と役割:現金出納帳、売上帳など
補助簿は、主要簿である仕訳帳や総勘定元帳を補完する役割を持つ帳簿です。
特定の取引について、より詳細な情報を記録するために用いられます。
現金出納帳:現金の出し入れを記録
現金出納帳は、現金の収入と支出を記録する帳簿です。
日付、摘要、収入金額、支出金額、残高などを記載します。
現金出納帳を作成することで、現金の流れを正確に把握し、現金の過不足を防止することができます。
売上帳:売上に関する情報を記録
売上帳は、売上に関する情報を記録する帳簿です。
日付、得意先名、商品名、売上金額などを記載します。
売上帳を作成することで、売上の状況を把握し、売上分析や販売戦略の策定に役立てることができます。
仕入帳:仕入に関する情報を記録
仕入帳は、仕入に関する情報を記録する帳簿です。
日付、仕入先名、商品名、仕入金額などを記載します。
仕入帳を作成することで、仕入の状況を把握し、仕入管理や原価計算に役立てることができます。
その他の補助簿(買掛金元帳、売掛金元帳など)
上記以外にも、以下のような補助簿があります。
これらの補助簿は、特定の取引に関する詳細な情報を管理するために用いられます。
帳簿の記載例:具体的な仕訳から帳簿へ
ここでは、具体的な仕訳例を基に、帳簿への記載方法を解説します。
現金の仕訳と現金出納帳への記載
例えば、商品を現金100円で販売した場合の仕訳は以下のようになります。
| 日付 | 勘定科目 | 摘要 | 借方 | 貸方 |
| :—– | :————- | :—– | :— | :— |
| 2024/05/16 | 現金 | 商品販売 | 100 | |
| | 売上 | | | 100 |
この仕訳を基に、現金出納帳には以下のように記載します。
| 日付 | 摘要 | 収入金額 | 支出金額 | 残高 |
| :—– | :—– | :——- | :——- | :—– |
| 2024/05/16 | 前日残高 | | | 500 |
| 2024/05/16 | 商品販売 | 100 | | 600 |
売上の仕訳と売上帳への記載
上記と同様に、商品を現金100円で販売した場合の仕訳は以下のようになります。
| 日付 | 勘定科目 | 摘要 | 借方 | 貸方 |
| :—– | :————- | :—– | :— | :— |
| 2024/05/16 | 現金 | 商品販売 | 100 | |
| | 売上 | | | 100 |
この仕訳を基に、売上帳には以下のように記載します。
| 日付 | 得意先名 | 商品名 | 売上金額 |
| :—– | :——- | :—– | :——- |
| 2024/05/16 | | | 100 |
仕入の仕訳と仕入帳への記載
商品を現金100円で仕入れた場合の仕訳は以下のようになります。
| 日付 | 勘定科目 | 摘要 | 借方 | 貸方 |
| :—– | :————- | :—– | :— | :— |
| 2024/05/16 | 仕入 | 現金仕入れ | 100 | |
| | 現金 | | | 100 |
この仕訳を基に、仕入帳には以下のように記載します。
| 日付 | 仕入先名 | 商品名 | 仕入金額 |
| :—– | :——- | :—– | :——- |
| 2024/05/16 | | | 100 |
簿記3級合格のために、帳簿をマスターしよう!
簿記3級の試験では、帳簿に関する問題が必ず出題されます。
帳簿の種類と役割を理解し、実際に帳簿に記載する練習をすることで、試験対策は万全になります。
過去問で帳簿の問題を解いてみよう
過去問には、帳簿に関する問題が多数収録されています。
過去問を解くことで、試験の傾向を把握し、自分の弱点を見つけることができます。
日々の取引を意識して帳簿に記録する練習
日々の取引を意識して帳簿に記録する練習をすることで、帳簿の理解が深まります。
例えば、コンビニで買い物をした際に、レシートを基に仕訳を考え、現金出納帳に記載する練習をしてみましょう。
まとめ
この記事では、簿記3級で押さえておくべき帳簿の種類と役割について解説しました。
帳簿の知識は、簿記3級合格のためだけでなく、社会に出てからも役立つ知識です。
この記事を参考に、帳簿の理解を深め、簿記3級合格を目指しましょう!