簿記3級 雑益とは?仕訳と注意点を解説

簿記3級 雑益とは?仕訳と注意点を解説

「雑益」って言葉、簿記の勉強をしているとたまに出てきますよね。「雑」って名前がついてるから、なんだか適当なもの?って思っちゃう人もいるかもしれません。でも、実はこれ、ちゃんと意味のある勘定科目なんです。

この記事では、簿記3級で出てくる「雑益」について、その意味から仕訳、注意点まで、まるっと解説しちゃいます! これを読めば、「雑益」マスターになれること間違いなし!

雑益ってどんなもの? わかりやすく解説!

「雑益」とは、簡単に言うと、 営業活動以外の活動から生まれた、重要性の低い収益 のこと。え、それだけ?って思った人もいるかもしれませんね。

例えば、こんなものが「雑益」になります。

  • 預金利息: 銀行にお金を預けていると、利息がつきますよね。
  • 固定資産の売却益: 使わなくなった備品や機械を売った時に得た利益。
  • 仕入割引: 商品を仕入れる際に、割引してもらった金額。
  • 払い過ぎた税金の還付: 税金を払い過ぎていた場合に、戻ってきたお金。
  • 保険解約返戻金: 保険を解約した際に戻ってくるお金。
  • 過去の貸倒償却債権の回収: 以前貸し倒れとして処理したお金が戻ってきた場合。
  • 有価証券利息: 株や債券を持っていることで得られる利息。
  • 「雑益」は、会社の主要な事業活動から得られる収益ではない、ちょっとした収入、と覚えておくと良いでしょう。

    なんで「雑」って名前なの?

    「雑」って名前、ちょっと気になりますよね。これは、金額が少額で、重要性が低い ことが理由なんです。

    簿記の世界では、重要性の原則というものがあります。これは、重要性の低いものは、厳密に処理しなくても良い、という考え方。

    例えば、100万円の売上がある会社にとって、100円の利息収入は、そんなに重要じゃないですよね。だから、「雑益」としてまとめて処理してもOKなんです。

    雑益と似た勘定科目との違い

    雑益と似たような勘定科目で、「営業外収益」というものがあります。

    「営業外収益」は、本業以外の活動から得られる収益のことなので、「雑益」と似ていますよね。

    じゃあ、何が違うの?って話ですが、「営業外収益」は、ある程度金額が大きく、継続的に発生するものを指すことが多いです。

    例えば、不動産賃貸収入などは、「営業外収益」になります。

    一方、「雑益」は、金額が少額で、一時的に発生するものを指すことが多いです。

    簡単にまとめると、

  • 営業外収益: 金額が大きく、継続的に発生するもの
  • 雑益: 金額が少額で、一時的に発生するもの
  • と覚えておきましょう。

    雑益の仕訳をマスターしよう!

    「雑益」の意味が分かったら、次は仕訳です。

    「雑益」は、収益なので、貸方 に記入します。

    具体的な仕訳例を見ていきましょう。

    仕訳例1:預金利息を受け取った場合

    銀行から預金利息100円を受け取った場合

    | 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
    | :—– | :— | :—– | :— |
    | 普通預金 | 100 | 雑益 | 100 |

    預金が増えたので、借方は「普通預金」、貸方は「雑益」となります。

    仕訳例2:固定資産を売却して利益が出た場合

    備品(帳簿価格5,000円)を6,000円で売却した場合

    | 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
    | :—– | :— | :—– | :— |
    | 現金 | 6,000 | 備品 | 5,000 |
    | | | 雑益 | 1,000 |

    現金が増えたので、借方は「現金」、貸方は「備品」と「雑益」となります。備品の帳簿価格との差額が「雑益」になります。

    仕訳例3:払い過ぎた税金が還付された場合

    以前払い過ぎていた税金1,000円が還付された場合

    | 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
    | :—– | :— | :—– | :— |
    | 普通預金 | 1,000 | 雑益 | 1,000 |

    預金が増えたので、借方は「普通預金」、貸方は「雑益」となります。

    仕訳のポイント

    仕訳のポイントは、

  • 収益は貸方
  • 金額が少額で、重要性の低いもの
  • この2点を意識すれば、仕訳で迷うことはなくなるはずです。

    雑益の仕訳で注意すべき点

    「雑益」の仕訳で注意すべき点は、

  • 重要性の原則を意識する
  • 他の勘定科目との区別を明確にする
  • 税務上の取り扱いを確認する
  • この3点です。

    重要性の原則を意識する

    「雑益」は、重要性の低い収益なので、厳密に処理しなくても良い、ということを覚えておきましょう。

    例えば、1円単位の利息収入まで、いちいち仕訳する必要はありません。ある程度まとめて処理してもOKです。

    他の勘定科目との区別を明確にする

    「雑益」と似たような勘定科目があるので、区別を明確にしておく必要があります。

    特に、「営業外収益」との違いは、しっかり理解しておきましょう。

    税務上の取り扱いを確認する

    「雑益」は、税金の計算にも影響します。

    税務上の取り扱いについては、税理士に相談するなどして、確認するようにしましょう。

    雑益に関するよくある質問

    ここでは、雑益に関するよくある質問にお答えします。

    Q: 雑益って、簿記3級で必ず出題されますか?

    A: 必ず出題されるとは限りませんが、出題される可能性はあります。基本的な仕訳はできるようにしておきましょう。

    Q: 雑益の仕訳が苦手です。どうすればいいですか?

    A: まずは、雑益の定義をしっかり理解しましょう。そして、色々な仕訳例を見て、慣れていくことが大切です。

    Q: 雑益って、どんな会社でも発生しますか?

    A: どんな会社でも発生する可能性があります。預金利息などは、ほとんどの会社で発生するでしょう。

    Q: 雑益の仕訳で迷った場合は、どうすればいいですか?

    A: 経理の先輩や税理士に相談するのが一番です。一人で悩まず、専門家の意見を聞きましょう。

    雑益を理解するためのコツ

    「雑益」を理解するためのコツは、

  • 具体例を覚える
  • 過去問を解く
  • 他の勘定科目と区別する
  • この3点です。

    具体例を覚える

    どんなものが「雑益」になるのか、具体例をたくさん覚えておきましょう。

    そうすることで、「これは雑益かな?」と判断できるようになります。

    過去問を解く

    過去問を解くことで、「雑益」の問題に慣れることができます。

    間違えた問題は、必ず復習して、理解を深めましょう。

    他の勘定科目と区別する

    「雑益」と似たような勘定科目があるので、区別を明確にしておきましょう。

    比較表などを作って、整理すると分かりやすくなります。

    まとめ

    この記事では、簿記3級で出てくる「雑益」について、その意味から仕訳、注意点まで、解説しました。

    「雑益」は、金額が少額で、重要性の低い収益のこと。

    仕訳は、収益なので、貸方に記入します。

    注意点は、重要性の原則を意識すること、他の勘定科目との区別を明確にすること、税務上の取り扱いを確認すること。

    この記事を参考に、「雑益」をマスターして、簿記3級合格を目指してください!

    P.S. 簿記の勉強、大変だけど、頑張って! 応援してるよ!